「誰が為のアルケミスト」(タガタメ)は高低差と方向が戦いのカギを握る本格的なタクティクスRPG。
同じジャンルでは人気の高い「タクティクスオウガ」や「ファイナルファンタジータクティクス」などを彷彿とさせる作品で、「タガタメ」はスマホゲームの中でも本格的かつ、やりごたえのあるシミュレーションRPGとなっています。
リリース後の評価がかなりの不評でスタートしたタガタメですが、アップデートにより大きく変わった作品でもあります。
がっつり遊んでいる管理人が「タガタメ」の感想を交えつつレビューを紹介します。
7人の主人公達が交差するストーリー

–7つの罪に翻弄され、神々に翻弄され、誰ノ為に戦うのか。–
かつて、バベル大陸にある7つの国家は人類を存亡の危機に追い込んだ「錬金術」を禁忌の術として平和をもたらした。
しかし、1つの国家が軍事力として「錬金術」を復活させてしまう。
かつて戦乱の道具と成れ果て、現在では禁忌の術とされる「錬金術」の力を主人公二人が謎の少女から授かるところからスタートする。
錬金術の力で過去の英霊を召喚して使役することができ、これがそのまま「ガチャ」になっています。

過去の英霊を召喚して主人公達は戦っていくことになる…
章ごとに変わる主人公達が交差する重厚な世界観とストーリーは必見!
正義感か強かったり、騙されたり、チャラかったりと、個性的な主人公達が各章で入り混じるストーリーの面白さはスマホゲームとしてかなりのクオリティに。
豊富なキャラクターとジョブが戦略の幅を広げる
キャラクターの数も多いですが、各キャラが3〜4のジョブを持っており、各クエストごとに適したジョブに切り替えながら使っていくことになります。
ジョブの数は50以上も存在し、それぞれアビリティによって差別化されており、1キャラだけでも3通り以上の使い分けを可能としているので、同じキャラでも全く違った運用ができます。
そのため、攻略が難しいクエストでもジョブを変えて使うことで楽に攻略できたりすることも。

所持しているキャラで高難易度クエストを如何に攻略するのか考えるのがタガタメの面白いところです。
同じキャラでもジョブを変えることで見た目を変化させることもできる。また、キャラスキンの着せ替えによって特殊な衣装を着せる事もできます。

見た目のみの変化で、ステータスなどは変わりません。
キャラクターの育成
面白い部分でもあり、面倒な部分でもあるのがキャラクターの育成です。
タガタメのキャラクターLvはプレイヤーLv以上に上げることができませんが、プレイヤーLvは新規の人でもストーリーを進めるだけで簡単にキャラクターの上限Lv以上にすることができるので問題はないでしょう。
問題となるのはキャラの限界突破です。
基本的には所持済みのキャラをガチャで引き当てることによって獲得できる「〇〇の欠片」を使うことになります。
この欠片の入手が他のソシャゲーではガチャのみの場合が多いですが、タガタメの場合はメインストーリーのハードモードやイベント、ログインボーナスで獲得でき、他にも各属性に対応した魂の欠片を獲得することができます。

ハードモードの同じクエストは1日3回までの制限があるため、最大まで限界突破させるには毎日コツコツクエストを消化していくことになります。
しかし、最大まで限界突破させずとも15回の限界突破で全てのジョブを解放できるので、3つ目のジョブを解放した時点で一旦欠片の回収を終えるのもありです。

最大まで限界突破させずとも、イベントの高難易度クエストも攻略可能なので、まずはメインで使用するキャラを15回までの限界突破を目指すといいでしょう。
無料で回せるレアガチャも72時間に1回引けるので、ガチャで獲得できる可能性もあります。また、イベント時などはガチャチケットや課金石の配布も多く、レアガチャも24時間に1回など、無課金でもガチャが引きやすいゲームです。
他にもキャラクターLvとは別にジョブLvも存在しますが、これはクエストやショップで購入できる装備を集めて強化していくことになります。
キャラクターLvとジョブLvを上げるのに大した苦労は無いため、気にする必要はありません。
一見面倒そうな育成要素
限界突破のために欠片を集めたり、ジョブLvを上げるために装備を集めたりと、一見面倒くさそうな育成要素ですが、クエスト周回作業を楽にできる「スキップチケット」が存在します。
このチケットは無課金でも簡単に手に入るため、欠片や装備集めが非常に楽にできます。
スキップチケットを使うことで戦闘を飛ばすことができます。
スキップチケットは使う枚数を決める事もできるので、欠片を集めるのなら、ハードモードのクエストを1回で3回分済ませる事も可能です。

また、無料AP(体力)として毎日「240×5回」のAPを受け取ることができるため、周回するだけでAPが足りず、イベントやストーリーに使うAPが無い…なんてことにも殆どなりません。

スキップ機能は一度クリアしたクエストで使うことができます。
一辺倒にならない戦闘が面白い
高低差と方向、キャラ編成によって戦略性の高いシミュレーションRPGとなっています。
高低差によって移動に制限、高いところからの攻撃は射程距離が伸び、ダメージに補正がかかったり、方向によって正面、側面、背後の順で命中率や与えるダメージが上昇します。

ジョブによっては高低差をものともしないで進むこともできますが、敵も同じようにジョブを持っているため、敵の動きにも気をつけつつ戦略を考える必要があります。
壁に背を向けたり、敵の移動範囲に入らないギリギリから攻撃したり、属性関係もあります。
また、クエストによっては特定のジョブを潰すような敵が出現することもあるため、ただ強いキャラを編成するのではなく、敵やステージに合わせてPTを組まなければ攻略できません。
遠くの敵を1体だけおびき寄せる斥候として、移動範囲の広い忍者やアサシンのジョブを持つキャラを使ったり、物理攻撃耐性のある敵がいるなら魔法特化のキャラを使うなどなど。
スマホで操作がしやすい

戦闘中の操作はスマホでもやりやすく、移動はバーチャルコントローラーでも、タッチ操作でも可能。
コマンドも移動後にアビリティなどをタッチするだけ、向きも攻撃や移動後にタッチで選択です。

戦闘時のアビリティによる演出もしっかりと作り込まれており、ストーリー以外も高水準のクオリティに。
コンテンツ

タガタメのコンテンツは大きく分けて「闘技場」「バトル」「クエスト」の3種類です。
闘技場では他のプレイヤーが編成したCPU操作の防御チームと戦う3対3の戦闘。
バトルではリアルタイムで他のプレイヤーと対戦して全50階の頂上を目指すタワーマッチとフレンドとの対戦。
クエストでは「ストーリー」「マルチクエスト」「イベントクエスト」「キャラストーリー」が存在します。
マルチクエストでは最大4人のプレイヤーとリアルタイムで協力し、高難易度のクエストに挑戦ができます。
鍵を付けて友達と組むこともできたり、イベントの高難易度クエストが中々クリアできない場合は、コメントで「助けて!」と入力すると優しい人が入ってくれることも。
イベントが多い
イベント時は限定キャラクターが手に入るのですが、イベントクリアで手に入るキャラクターを新規で始めても最大まで育成が可能です。イベント期間も長く、キャラの育成だけなら難易度も低いので、早ければ始めて3日ほどで素材を集めきる人もいます。
イベントクエストクリアで手に入るキャラは最大レアリティなので入手しても無駄になりませんし、ガチャ限定のキャラクターも全キャラ対応の欠片を使うことで育成できるので、他のゲームのようにイベント中にガチャを何度も引いて集める必要もありません。
無課金で遊ぶならガチャ限定のキャラを全て最大まで育成は無理がありますが、気に入ったキャラだけなら時間をかければ十分可能です。
コラボイベントは「Fate」や「FF15」、「ディスガイア」、「世界樹の迷宮Ⅴ」、自社の「ファンキル」など、多彩なコラボが開催されています。
タガタメのレビューと評価

ストーリーや演出、イベントなど、全体的には非常に高いクオリティになっています。
しかし、新しいストーリーの追加が若干遅いため、先が気になる人はもどかしい思いをするかもしれません。
ストーリーをメインで遊ぶ場合は追加されるまでに触らなくなってしまう可能性もありますが、ストーリーの追加が遅い分、イベントが多くて期間も長いのでやることが無くなった!となる人は少ないはずです。
やることは多くてクエスト1回に掛かる時間が長い
絵柄が統一されており、可愛いキャラやカッコいい魅力的なキャラが多いのも特徴的ですが、育成したいキャラが多すぎて大変なので、毎日コツコツ触れる人でなければ難しいゲームです。

戦闘中に一旦中断して後から触ることもできますが、1回のクエストで5分以上掛かることもあります。ストーリーも会話シーンが割と長いので、一度触るとそれなりに時間がかかります。
時間が掛かる反面、高難易度ステージで戦略を練って攻略できた時の嬉しさが倍増するのがこのゲームの面白いところでもあります。
それなりに時間が空いている時にガッツリ触ることができる人におすすめのスマホゲームと言えるでしょう。